日南サンライズ
約2週間前、9月21日のこと。
前々から「朝日を見るライドがしたい」と思っていたのだけれど、熊本では海からの朝日を見るのが不可能なので、軽率に日南海岸を走ることにした。
新しく買った車の車中泊テストもかねて、道の駅フェニックスをスタート地点に定めます。何故か結構遅くまでエンジンをかけっぱなしの人が居て、車中泊マナーェ…
夜明けが6時半の予定だったのでとりあえず6時に起きたら、真っ暗だった。
少し明るくなってきたのを見計らって出発。
モタモタしていると、ずんずん日が昇ってしまう。
朝日や夕陽をずっと眺め続けたことがある方ならおわかりかと思うのですけど、彼奴は早いんですよ。昇ったり沈んだりが。
ようよう白くなりゆく空を眺めながら、まったり走る。
さすがにこの時間帯は車もほとんど通らず、とても快適。
サイクリングコースとして設定されている為か、自転車用の目印が。
途中で途切れたけども…。
海岸線沿いをのんびり走り、いるか岬というポイントで夜明けが近いぜよと思ったので、パシャリ。本当は海にずっと太陽の光が伸びているのが理想だったのですが、丁度水平線の辺りに雲がかかっていて、もう少しだった。
あの雲がなければ、サンライトなイエローがオーバードライブしたのに…。
こればかりは仕方ないけど、いつかリベンジしたいなぁ。
ここで私のやりたかったことは終わったと言っても過言ではなかったのですが、それもあんまりなのでもうしばらく走る。私は元々宮崎県民で、こちら方面に来るのは小学生の時以来ですが、道の雰囲気は全く記憶になかったです。
記憶にあったサボテンハーブ園(閉業)
昔ここにサボテンステーキというのがあったものの、結局食べる機会には恵まれなかったので、今でも少し心残りです。どんな味だったんだろう。
この先は通行止めになっていたので、トンネルを通って鵜戸神宮の方へ走っていきました。トンネルは片方に広い歩道があるので、自転車はそこを通るのが安全。
今回はせっかくだから馬と猿を観ようと思い、そのまま鵜戸神宮を過ぎて海岸線沿いをしばらく走っていたのですが、途中、都井岬へ辿り着く為の海岸線が全面通行止めになっていることを知った。
448号線は、日南~南郷あたりにかけて定期的に崩落する。迂回路を見るとヤバい予感(上昇量的な意味で)しかしなかったので、そうだドライブしようと引き返すことに。
復路で、前から来てみたかった野島神社へ。
手水舎のおはじきが、カラフルでとても綺麗。
こちらで自転車の御守りと、可愛いアマビエの御朱印を頂きました。
ヒモの色がいくつかあり、東堂さんのイメージカラーである紫をチョイス。
これで勝つる。
何故自転車特化なのかはわからないのですが、サイクルラックももちろん完備。
自転車と、あとサーフボードのお祓いができるらしく、宮崎ならでは…?
無事戻って、そそくさと自転車を積んで、颯爽とドライブを始める。
サイクリングには良い景色だけれど、結局途中からは道幅が狭くなりウトイチのような状況になってきてしまうのが残念だと思う(ウトイチよりはマシだけれども)
というわけで、まずは幸島へ。
着いた時猿の姿が見受けられなかったのであれ?と思ったら、対岸の島へ船で渡るらしかった。料金は一往復3000円。
1人で3000円になるならちょっと考えたけれど、丁度同時にカップルがいらっしゃったので、1人1000円になった( ´ー`)フゥー...
昔々聴いた話によると、猿にめちゃくちゃカバンなんかをとられるとか、食べ物を持っていると血で血を洗うことになるとかで、つまりバイオレンスなイメージだった。
でも今では観光客の人にも周知徹底が行き届いている為に、猿側も「何も持ってない」と認識しているらしく、問題はほぼ無いらしいです。
でもあんまりじっと見ていると、喧嘩を売っていると思われ蹴って来ます。
すぐに目を逸らしましょう。
子猿を連れた母猿も何頭かいて、可愛かった。
なんでもないですよ、という顔をしてお乳を吸っているのが可愛い。
ひとしきり堪能したところで、迂回しつつ都井岬へ。
この迂回路が、何と言っても山道。自転車乗りは大喜びだろうな。私も自転車乗りの筈なんだけどなと白目になりながらぐねぐねと進んでいき、随分遠回りをして都井岬へ到着。風が強かったけれど、景色がいいので少し走ろうと思い自転車を下ろす。
もちろん馬はやせいのうまなので、御崎馬は道路とか、その辺を普通に歩いて草を食んでいます。おさわりは禁止です。
とりあえず灯台までと思い走っていたのですが、都井岬へ来るだけでも結構な勾配なのに、岬の中もまぁまぁ登ったり下ったり。景色は綺麗だけれど、これはキツイ(当社比)
でも馬を間近で見られることってあんまり無いですし、そもそも野生の馬というのがとても貴重なものなので、人生で1回くらいは見に来てもいいんじゃないかなぁと思います。遠いけど…。
御崎馬は、モテ男のハーレムと非モテの牡集団に分類されるらしい。
満足してその日のお宿へ到着。
海の見えるお部屋にご満悦。夜は、波の音をBGMに御就寝でした(*´ω`*)
ところで今宮崎では、日本神話の良さを知ろう!ということで
を実施中です。
パンフレットとオリジナルの御朱印帳を頂き、日本神話ゆかりの神社などを巡るというもの。せっかくなのでキキタビしながら帰ろうと、いくつか神社をチョイスしました。
パンフレットは表紙が彫り物(えりもの)調になっていて、なかなか凝ってます。
というわけで宮崎名物(?)シャンシャン馬発祥の、駒宮神社。
発祥だけあって、狛犬ではなく狛馬がいました。
昔は結婚の際、馬に花嫁さんを乗せ、花婿さんが手綱を握って神社(鵜戸神宮)まで険しい峠道を歩いて行ったのだそうです。シャンシャンというのは、馬に付けられた鈴の音だとか。
鵜戸神宮は普通に本殿へ行くだけでも結構歩くので、大変だっただろうなぁ。
なおこの日も、運玉投げは盛況でした。
それからは神社に寄りつつまったりパフェを食べたり
何度来てもなかなか出会えなかった、固いプリンとして一部で名高いぽっくる農園のパンプディングをやっと食べることができたり
都農神社の御朱印がとても素敵だったり
久々におぐらのチキン南蛮をキメたりしながら帰路に就きました。
やはりチキン南蛮はモモに限る!
余談ながら東霧島神社の看板犬と看板猫は、とても可愛かったです。
りゅうちゃんとはなこちゃん。
令和2年7月豪雨(後編)
令和2年7月4日、おそらく午前2時ごろ(覚えてない)
スマホの緊急速報の音で、目が覚めました。ああ、結構雨強いのかな?くらいに思いながら再度就寝。
続いて午前4時ごろ。また緊急速報で起こされる。
この日は仕事だったので、もう少し寝かせてほしいと思い、また寝てしまった。
午前6時半ごろ。電話が鳴り、のろのろ起きて取ると近所の人。
開口一番「車!」と言われる。
もしかしたら水少し上がっちゃったのかな…と思いぼんやり外を見ると、なんだか通り道が茶色い。というか、道が無い。なお私の車は家から離れたところに置いてあるので、現状がわからない。
常にのろのろペダリングを極めているさすがの私もギャッとなって、疾きこと風の如く、車のカギを掴んで外に出ました。出たはいいんですが、既にこの時点で身長170近い私の膝まで水が上がっていた。変な物が沢山流れ着いている。
うわぁ入りたくない…と思いつつ、見えない足元を探りつつ車の所まで行くと、ドアに少し被る位まで水が上がっている。
昔一度車が浸かりかけたことがあるんですけど、その時は同じくらいの水位で修理してなんとかなったので、とりあえずエンジンをかけて移動させた。あんまりよくないのでしょうが、助かる可能性があればと思いまして。
車を動かしてからまた泥水に脚を突っ込み、ひとまず家へ戻る。時間はまだ7時すぎくらい。およそ同時刻、近所の女性がうちへ避難されてきた。なおその時点で、既にその女性の家は床上浸水でした。
家まで上がって来ないといいんだけど…と思いつつ、ぼんやりと水位が上昇するのを見ていました。雨自体はほぼ止んでいたのですが、ものすごい短時間でどんどこ水位が上がってきていたので、よほど上流で降ったのだろうと思われます。
なおこれはその女性が「大事なものだから」と持参なさっていた福砂屋のカステラ。
カステラは福砂屋に限る。
幸い電気が切れることはなかったものの、水道が停まった。
まぁ電気がセーフなので飲み物等には困らなかったのですが、水しか飲めないネコが居たのを思い出しました。その日のお水は汲んであったので、とりあえずそれで我慢してもらうことにする。
午前10時ごろ、ようやく雨も上がったので、高台から状況を確認する。
晴れ間が見えた。
現状も見えた。
全部浸かってしまっている。
しばらくはスマホでSNS等を見て状況を確認していたのですが、お昼前には通信が切れてしまった。PCの方がネットは少し長く持ちましたが、それも午後1時くらいには切れてしまった。テレビも映らなくなったので、状況がさっぱりわからない。
やがて、ひっきりなしにヘリが飛ぶようになる。大変やかましい。
報道なんだろうなぁと思いつつ、カステラを食べてお茶を飲んだ。
人間、食べられるときに食べておかねばならない。
少し遠くにお住まいの方が、2階に避難されているのが見えました。
向こうも気が付かれ、手を振っておられた。そして何かの合図をしている。
もうすぐピンときましたね。そこからだと、おそらく私の車が見える。
まさかそこまで上がると思っていなかったので、沈んだなハハッという気分になった。
なお車を見に行くにはもう泳がないと無理な水位だったので、スルーを決め込んだ。
水位の上昇は止まったものの、なかなか水が引かない。でもすることもない。
最終的に水が引くまで5時間くらいかかったと思いますが、あれ以上雨が降っていた、もしくは市房ダムの放流があったのなら、うちもダメだったでしょう。
水が引いてから、皆が家の状況を確認していました。避難されていた方のお宅に危ないので一緒に付いて行ったけれど、家の中は散々で、なんというか漠然と「これどうすればいいんだろう?」という気持ちになってしまった。
その日は、とにかく明るい間にできるだけ家財道具を運び出した。翌日から本格的に周囲の片づけが始まり、約3週間が経った現在、ひとまず災害ゴミだけは各家庭外に出し終えた感じがありますが、未だにゴミは山積みになっています。
道がところどころ壊れている為大きなトラックが持ち込めず、なかなか作業が進まないからです。被害の大きかった坂本町は更に深刻です。本当につい最近入れるようになったようなので…
また、各家庭家で泥を掻きだし乾燥させる作業も、雨続きでなかなか進みません。
2週間くらいはネットも電話も不通。他ライフラインについては、わりと早く回復。
なんとか届く新聞だけが情報源でしたが、驚くほど情報が無かったです。
ネットが繋がる場所までママチャリで移動して被害状況を見ていたけれど、球磨川沿い一帯、前回の記事で書いた天狗橋含め、自分の御用達ルートやお店、お気に入りの場所がことごとく被害を受けていて、悲しいだとか残念だとか言うより、えっ?という気持ちだった。
さすがに八代~人吉間のルートが高速のみでは立ち行かないでしょう。
219が完全に機能停止している為一刻も早い復旧が望まれるところですが、被害が大きすぎて何年かかるのかわかりません。乗ったばかりの肥薩線も。
でも、私もお手伝いに行ったりして、少しでも早く復興に近づけたらいいなと。
しかし今回の水害で気になったのは、市からのアナウンスが一切耳に届かないことでした。SNSで情報を発信しています、はいいのですが、そもそもネットが繋げない状況にある人も大勢居たでしょう。私もその一人です。
ネットが閲覧できること前提で物事を進めるのはちょっと危ないんじゃないかなぁと感じたので、今後また同じようなことが起こった場合には改善が為されるといいなと思いました。
それでも、ツイッターの存在ってかなり助かった。
それでもやっぱり球磨川は綺麗な場所なので、早く元の姿に戻ってほしいな。
令和2年7月豪雨(前編)
※しばらく記事が書ける状態になかったので、内容に時差があります。
そうだ、人吉に行こう。
7月2日。無性にはたらきたくない気分になった私は、有休をとって走りに行くことにしました。ストレスは敵だ。
この時期は、参道からの赤い橋と蓮の緑のコントラストが見どころですね。
蓮の花はほぼ蕾。少し早かった。
そして、今度こそ前から気になっていた鹿目の滝へ。
何回検索しても変な道を案内されて断念していたのですが、今回は普通にルートが出た。今まで行かされていたあの変な道はなんだったんだろう…人吉の知り合いにも首を傾げられていました。2~3%の坂ってゆるゆるしていて気楽。
あじさいも綺麗な時期です。
あれがおそらく鹿目の滝…かな??
というのも、どうもずいぶん遊歩道を降りて歩いて行かないといけないようだったので、今回行くのを諦めてしまった。今度はスニーカーか何かを持って、改めて来られたらいいなと思います。
滝から先に進むと鹿目町。
こういう案山子を置いているということは、少なからず観光スポットだと思っていいのでしょうか。鹿目林道があったので先が気になったのですが、準備(特に補給食)が無いため、こちらも今回は諦めます。また今度。
大量の鹿の頭部(骨)がぶら下がっているお宅が、気になって仕方なかった。
なお紅鳥山展望所に行くつもりだったのですが、途中でどこに行けばいいのかわからなくなり、漠然と登っていたら、知った道に出てきた。萩の迫線…ここはなかなかやる道でした。こっちから行くと多分つらい。
毎度おなじみ、夏目民御用達の天狗橋が近かったので
また同じ構図で撮る。何回撮っても楽しい(*´ω`*)
良き橋。
橋の上からカメをストーキングしつつ
移転なさってからはお邪魔したことがなかった、すぷぅぅんさんへ。
平日だから大丈夫かと思っていたのですが、やはり人気店なので盛況でした。
もちろん目玉のオムライス(オムケチャ+チーズ)
どうにもオムライスでご飯を包むのが苦手なんですけど、こういう「あたらしいかたち」を提唱して頂けるとほっとしますね。我が家でも積極的に真似して行こう。
麻婆豆腐も、さいの目にせず豆腐そのままの形にあんだけをかけて、崩しながら食べているのを観た時は感動しました。それ以来ずっと真似している。
デミグラスをかけたものなどいくつかバージョンがあり、わりと量もあります。
今回も美味しかった~。
あとは特に目的が無かったので、人吉城跡裏の坂を…と思ったら、けものの姿。
めちゃくちゃ絡まれた。すみません通行料ちゅ~るは今日持ってないんです…。
しかしここにこんなにネッコがいるって、初めて知りました。多分近所で飼われてるんだと思うのですが。
本当は立山さんでお茶をするつもりだったのですが、残念ながらお休みだった為ローソンの抹茶ラテを頂く。なんだかとても抹茶の気分。
しかしアイスドリンクって正直暑くてすぐ飲んでしまうので、氷減らしてほしい。
堤さんでみたらしを買って帰ろうと思ったら、こちらもお休みでフラれてしまいました。なんだか星のめぐりが悪いですね。というか、木曜日って結構お休みのお店多い気がします。
テンションが下がり自走で帰る気分ではなくなったというか、そもそも輪行で帰るつもりだったので駅前で輪行準備。
正直2年ぶりくらいだったけれど、滞りなくできてよかった。
まぁとにかく詰めればどうとでもなる。
電車に乗る前に、また抹茶ラテ。
そういえばもう駅弁の立ち売りはなさってないんだよなぁ…と少し寂しくなりつつ、電車に乗りました。以前輪行したときは普通車でいさぶろうしんぺい号だったのでラッキーだと思ったんだけれど、今回は違った。
経営側としてはお客さんが大いにこしたことはないのでしょうが、乗客も10人居ないくらい。自転車をゆとりある感じで持ち込めるのは、正直ありがたい…。
白石駅は趣があって良い。
自転車で走るのもいいけれど、こうして電車で帰ることができるのも魅力。
やはり球磨川ライドはいいなぁと思いつつこの日は終了。
そして2日後の7月4日、こんな遊びもできなくなるなんて思いもしていませんでした。
(つづく)